「入れ歯が痛い」原因を見直して、もう一度“噛める”日常を取り戻す
2025.11.17
ファミリー⻭科
「入れ歯が痛い」「噛むとズキッとする」「話すたびに擦れてヒリヒリする」——そんな悩みを抱える方は少なくありません。
しかしその痛みを「年のせい」「慣れれば大丈夫」と放置していませんか? 実は、入れ歯の痛みは単なる“合っていない”だけでなく、噛み合わせ、口腔粘膜の傷や乾燥、入れ歯の素材、生活習慣など、複数の要因が関係しています。
痛みを我慢し続けると、食事が楽しめないだけでなく、栄養不足やストレスにもつながります。
本記事では「入れ歯が痛い」と感じる原因を整理し、痛みを和らげるための具体的な対処法、そして再発を防ぐセルフケアのコツを紹介します。
もう一度、“噛む・話す・笑う”という日常の快適さを取り戻すために、「痛みの正体」を知ることから始めましょう。
目次
監修した先生
奈良 倫之 先生
医療法人社団 歯友会 理事長
ファミリー歯科 院長
第1章 痛みの感じ方は人それぞれ──入れ歯の悩み
同じ「入れ歯が痛い」という訴えでも、どのように痛いのか、どんな状況で痛むのかは人によってさまざまです。
痛みの背景には、年齢や生活環境、口腔状態、心理的な不安まで、さまざまな要素が関係しています。まずは、入れ歯の痛みがどのような立場・状況で起こりやすいのかを整理してみましょう。
噛むたびに痛みが走るつらさ
「食事のたびに痛くて噛めない」「外出時に話すのが怖い」「口の中の違和感が取れない」——こうした声は珍しくありません。
入れ歯の痛みは日常の楽しみを奪い、食欲の低下・栄養バランスの乱れ・体重減少を引き起こすこともあります。
さらに、見た目や発音の不自然さに悩み、「人前で笑えない」「会話が減る」といった心理的ストレスにつながるケースも多く見られます。
家族や介護者の立場 気づきにくい“痛みのサイン”
高齢の家族が「入れ歯が痛い」と訴えても、周囲は「使い慣れれば大丈夫」と軽く考えてしまうことがあります。
しかし、痛みを放置すると口内炎・潰瘍・顎の骨の変形などが進み、治療が難しくなる場合もあります。
また、介護の現場では本人が痛みを言葉にできず、食事量の減少や誤嚥性肺炎のリスクにつながることもあります。
家族や介護者は、「入れ歯を外したがる」「食事を残す」「口を触る」といった行動を、痛みのサインとして早めに気づいてあげることが大切です。
限られた条件の中で“痛くない義歯”を作る難しさ
入れ歯は患者一人ひとりの口腔構造・噛み合わせ・筋肉の動きが異なるため、完全に痛みをゼロにするのは簡単ではありません。
歯科医師は、患者の主訴(痛む場所・時間・状況)を丁寧に聞き取り、粘膜の厚み・骨の吸収度・咬合圧のバランスを考慮して設計を行います。
また、技工士の精密な型取りや咬合調整技術が、快適な入れ歯づくりの鍵となります。
近年では、デジタル印象(口腔内スキャン)やCAD/CAM技術を用いることで、よりフィット感の高い義歯が作れるようになってきました。
入れ歯の痛みは“個人だけの問題”ではない
入れ歯の痛みは、単なる「口の中のトラブル」ではなく、生活の質(QOL)全体に関わる問題です。
患者さん本人だけでなく、家族・医療者・介護者がそれぞれの立場から理解を深め、早期に対応することで、痛みの悪化を防ぐことができます。
次章では、入れ歯の構造や素材が、痛みを引き起こしているのかを詳しく見ていきましょう。
第2章 入れ歯そのものが原因?──素材と構造が痛みに関係する理由
「入れ歯が痛い」と感じるとき、多くの人は「歯ぐきに合っていないから」と考えます。それも原因の一つですが、実際には入れ歯の素材や構造が痛みの出方や場所に大きく関係しています。
この章では、何が入れ歯の痛みを引き起こしているのかを分かりやすく解説します。
入れ歯の素材の違いがもたらす影響
入れ歯のベース(床)は、主に「レジン(プラスチック)」または「金属」で作られています。
それぞれに長所と短所があり、使う人の口の状態や生活環境によって適した素材が異なります。
入れ歯の素材と影響
| 素材の種類 | 特徴 | 痛みに関する影響 |
|---|---|---|
| レジン床義歯(保険適用) | 軽くて修理がしやすい。厚みがあるため熱が伝わりにくい。 | 厚みによる違和感が出やすく、強く噛むと圧迫感を感じやすい。 |
| 金属床義歯(自費診療) | 薄く作れるためフィット感が良く、熱が伝わりやすい。 | 高精度に作られるため、粘膜への負担が少なく痛みが出にくい。 |
| シリコーン裏装義歯 | 柔らかい素材でクッション性が高い。 | 弾力があるため痛みを軽減しやすいが、経年劣化で硬化しやすい。 |
素材の違いだけでなく、「顎の骨が痩せている人」「粘膜が薄い人」「ドライマウスの人」など、口腔環境との相性も痛みの出方を左右します。
そのため、歯科医院では素材を選ぶ際に、骨の吸収状態や唾液量、咬合圧などを総合的に判断します。
クラスプ(バネ)による圧迫と痛み
部分入れ歯の場合、残っている歯に金属のバネ(クラスプ)をかけて固定します。
このクラスプの形状や力のかかり方によって、支えとなる歯や歯ぐきに過度な負担がかかることがあります。
- クラスプが強すぎる → 歯に過剰な力が加わり、痛みや動揺を起こす
- クラスプが変形している → バネが歯ぐきを擦り、炎症を起こす
- クラスプが緩い → 入れ歯が動いて粘膜を刺激し、潰瘍ができる。歯がゆすられて抜けてしまうことも
金属バネが目立つことを避けるために作られるノンクラスプデンチャー(金属を使わないタイプ)も人気ですが、素材の柔らかさが逆に支台歯への負荷を増やす場合もあり、慎重な設計が求められます。
どのタイプの入れ歯にも一長一短があり、「見た目重視」か「痛みにくさ重視」かを事前に歯科医とよく相談してから決めましょう。
入れ歯の摩耗や高さのズレも痛みの原因に
入れ歯は長年使ううちに少しずつすり減って高さが低くなります。
だんだんと咬み合わせのバランスが崩れ、特定の場所に強い力が集中するようになります。
その結果、「奥歯だけ痛い」「片側の歯ぐきが赤くなる」といった症状が現れるのです。
咬み合わせのズレは、痛みだけでなくさまざまな悪影響を引き起こします。
- 顎関節への負担 → 顎の痛み、頭痛、肩こり
- 噛む力の偏り → 食べ物が噛みにくい・左右で噛み癖がつく
- 入れ歯の安定性低下 → ズレや外れやすさにつながる
- 残った歯へかかる力のバランスの崩れ→痛みや、歯周病の進行
人工歯の再研磨や高さ調整で症状が改善することがあります。しかし長期間使っている入れ歯では全体のバランスが崩れていることが多く、新しい入れ歯の製作(再補綴治療)を検討することもあります。
「モノ」を見直すことが痛み改善の第一歩
入れ歯は「使って慣れる」ものではなく、「使いながら調整する医療機器」です。
痛みを感じたときに自己判断で削ったり、市販の安定剤を多用すると本来の形状が崩れてしまい、かえって痛みを悪化させることがあります。
「入れ歯が痛い」ときは、まず入れ歯がどのような素材で、どう設計されているのかを見直しましょう。
使用年数や素材の経年劣化を把握し、歯科医院での定期的なチェックを続けることで、痛みを防ぎ、快適な状態を保つことができます。
次章では、「入れ歯の使い方」や「ケアの習慣」がどのように痛みを悪化させるかを掘り下げ、誤った対処法と正しいケアのポイントを詳しく解説します。
第3章 “痛みの連鎖”を止める──間違った対処法とケアの落とし穴
入れ歯が痛くなったとき、多くの人がまず思いつくのは「痛いところを削ってもらう」または「安定剤を塗る」といった簡易的な対処法です。
しかし、これらは一時的な効果にすぎず、長期的には痛みを悪化させる原因になることもあります。
この章では、よくある誤解や間違ったケア方法と、それによって起こる“痛みの連鎖”について詳しく見ていきましょう。
「痛い場所を削れば治る」とは限らない
入れ歯の痛みを訴えると、多くの歯科医院ではまず「痛い部分の削除」を行います。
確かに、強く当たっている部分を削ることで一時的に痛みが軽減することもあります。
しかし、削り方を誤ると、力のバランスが崩れ、別の場所に新たな痛みが発生することがあります。
一部を削るだけでは解決しない理由
- 削った部分の負担が減ると、他の部位に圧力が集中する
- 入れ歯の全体的な安定が崩れ、動きやすくなる
- 咬み合わせの高さが変わり、顎関節や筋肉に負担がかかる
入れ歯の痛みを取り除くには痛みのある部分だけではなく、入れ歯全体のバランスと噛み合わせを診る包括的な調整が必要です。
経験豊富な歯科医師ほど、単なる削除ではなく「咬合診査」「適合試験」を組み合わせて調整を行います。
入れ歯安定剤に頼りすぎると起こるトラブル
市販の入れ歯安定剤は、短期間であれば痛みを和らげるのに役立つことがあります。
しかし、「合わない入れ歯を無理に使い続ける」ための道具として使用し続けると、さまざまなトラブルを招きます。
入れ歯安定剤が起こすトラブル一覧
| トラブルの種類 | 内容 |
|---|---|
| 痛みの隠蔽 | 安定剤がクッションとなり、根本原因(不適合やズレ)を隠してしまう。治療が遅れ、炎症や潰瘍が悪化する。 |
| 口腔内の炎症 | 残留した安定剤が粘膜を刺激し、義歯性口内炎やカンジダ症(カビ感染)を起こす。 |
| 骨の吸収促進 | 合わない入れ歯を使い続けることで、顎骨に不均等な圧力がかかり、骨が痩せていく。 |
| 味覚の変化 | 安定剤の成分が舌に残り、食べ物の味がわかりにくくなる。 |
安定剤は一時的な応急処置にとどめ、数日以上使用しても痛みが治まらない場合は、必ず歯科医院で再調整や修理を受けましょう。
清掃不足による「義歯性口内炎」に注意
入れ歯を毎日清掃していないと、裏面に細菌や真菌(カビ)が付着して繁殖します。
これを放置すると歯ぐきが赤く腫れ、ヒリヒリ・ピリピリとした痛みを感じる「義歯性口内炎」が発生します。
主な原因と対処法
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| 食後に水洗しない | 毎食後、流水下で食べかすを落とす。歯磨き粉は使わず、入れ歯専用ブラシを使用。 |
| 洗浄剤の使用を怠る | 1日1回は入れ歯洗浄剤に浸け置きして除菌する。 |
| つけっぱなしで寝る | 就寝時は外して粘膜を休ませる。乾燥を防ぐため、水に浸けて保管。 |
| 保管時の乾燥 | 熱湯や乾いたティッシュでの保管は変形・ひび割れの原因になる。 |
口腔内の清潔を保つことは、痛みの予防と再発防止の第一歩です。
特に高齢者や介護を受けている方では、入れ歯清掃のサポートが必要なことがあります。
「我慢して使う」ことで起こる二次被害
「少しくらい痛いけど使えるから」と無理に使い続けると、深刻な二次被害を引き起こすおそれがあります。
- 顎の骨の吸収加速:圧力の偏りで骨が痩せ、入れ歯がさらに合わなくなる
- 残っている歯の動揺(ぐらつき):部分入れ歯では、支えの歯に負担が集中して動揺や歯周病を悪化させる
- 顎関節症の誘発:咬み合わせがズレることで顎に過剰な負荷がかかる
- 粘膜の慢性炎症:刺激が続くことで潰瘍化し、治癒しにくくなる
- 食欲不振・栄養障害:噛むことを避けるようになり、栄養バランスが崩れる
入れ歯の痛みを我慢せず、早期に原因を突き止めて調整を行うことが、お口の健康に欠かせません。
“削る・塗る・我慢する”ではなく、“歯科医院で診てもらう・直す・整える”へ
入れ歯の痛みを根本から解決するには、
- 入れ歯全体の適合をチェックする
- 咬み合わせを再評価する
- 必要に応じて裏装(リライニング)や新製作を検討する
といった「補綴治療」が欠かせません。
また、痛みの原因が粘膜や骨の変化にある場合は、生活習慣や全身状態の見直しも欠かせません。
「入れ歯が痛い」というサインは、あなたの体が発している危険サインです。
自己判断の対処ではなく、歯科医院で診断と治療を行い、「痛みの連鎖」を断ち切りましょう。
第4章 暮らしと体の変化が原因?──「入れ歯が痛い」と感じる環境要因
入れ歯の痛みは入れ歯そのものの問題だけではなく、体調や生活環境の変化によっても引き起こされます。
とくに、年齢を重ねるにつれて顎の骨や歯ぐきの形、唾液量、筋肉の動きが変化していくことが原因のことがあります。
「以前は快適だったのに、最近痛い」というケースは珍しくありません。
この章では入れ歯と体・環境との関係を整理し、見落としがちな「痛みの背景」を紹介します。
顎の骨が痩せると入れ歯が合わなくなる
歯を失うと、その下の顎骨(歯槽骨)は少しずつ吸収されていきます。
これは自然な生理現象ですが、入れ歯の土台となる部分が変形することで、入れ歯が浮いたりズレたりしやすくなります。
顎の骨吸収が進むと次のような症状が起こりやすくなります。
- 噛んだときに痛い場所が日によって変わる
- 入れ歯が外れやすくなる
- 歯ぐきに赤みや潰瘍ができやすい
- 食事中に入れ歯が動き、会話がしづらい
これらの症状が出た場合、裏装(リライニング)と呼ばれる方法で入れ歯の裏面を補正し、歯ぐきの変化に合わせることが有効です。
それでも改善が見られない場合は、新しい入れ歯の作り直しを検討しましょう。
唾液の減少(ドライマウス)が原因の摩擦と痛み
唾液は、口の中の粘膜を保護し、入れ歯の滑りを良くする“天然の潤滑剤”です。
しかし、加齢や薬の副作用、ストレスなどにより唾液量が減ると、入れ歯と粘膜の間の摩擦が増え、ヒリヒリ・ズキズキとした痛みを感じやすくなります。
ドライマウスを招く主な要因
- 高血圧や糖尿病などの治療薬による副作用
- 水分摂取量の減少
- 加齢による唾液腺機能の低下
- 口呼吸の習慣
改善のためのセルフケア
- こまめに水分を摂る(常温水が理想)
- 唾液腺マッサージを習慣化
- 保湿ジェル・スプレーの使用
- ガムやタブレットで咀嚼刺激を与える
唾液を増やすことで、入れ歯の吸着力も向上し、痛みやズレの軽減にもつながります。
季節・食事・生活習慣による影響
入れ歯の装着感は季節や食事内容、生活リズムの影響も受けます。
- 冬場の乾燥:室内の湿度が下がり、口腔内が乾きやすくなる
- 夏場の発汗:体内の水分が減り、唾液が減少する
- 硬い・熱い食べ物:咬合圧が強くなり、粘膜に刺激が増える
- 入れ歯の清掃不足:細菌の繁殖で炎症を引き起こす
寝不足・ストレス・喫煙も口腔環境を悪化させ、治りにくい慢性的な痛みを招きます。
生活リズムを整え、体全体の健康を意識することが、入れ歯の痛みを防ぐ基礎になります。
「暮らしの変化」を見直すことが、痛みを防ぐ第一歩
入れ歯の痛みは、単なる入れ歯の破損ではなく、生活全体のバランスの乱れから生じることがあります。
体調・食事・ストレス・環境——それぞれを少しずつ整えることで、痛みの再発を防ぐことができます。
歯科医院での調整だけでなく、「日常を整える意識」が、快適な入れ歯生活の鍵になります。
第5章 “痛みのない”毎日へ──セルフケアとメンテナンスで入れ歯を守る
入れ歯の痛みが落ち着いた後も、再発を防ぐためのケアを続けることがとても大切です。
入れ歯は長く使うほど、歯ぐきや骨、咬み合わせに小さな変化が生じます。
日々のセルフケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスを組み合わせることで、快適さを維持し、痛みを未然に防ぐことができます。
毎日のケアが痛みを防ぐ第一歩
入れ歯の汚れや細菌を放置すると、義歯性口内炎や口臭、痛みの再発につながります。
毎日の清掃習慣を見直すだけでも、トラブルの多くは防げます。
入れ歯のケア方法
| タイミング | ケア方法 | ポイント |
|---|---|---|
| 食後 | 流水で入れ歯を洗い、食べかすを落とす | 歯磨き粉は使わず、専用ブラシでやさしく洗う |
| 1日1回 | 入れ歯洗浄剤に浸けて除菌 | 熱湯は変形の原因。指定時間を守る |
| 就寝前 | 入れ歯を外して水に浸けて保管 | 粘膜を休ませ、乾燥を防ぐ |
| 朝起きたら | 口腔内をうがいし、歯ぐきのマッサージ | 血行促進で粘膜を健康に保つ |
特に部分入れ歯は金属バネの周囲や人工歯の付け根に汚れが溜まりやすいため、入念に洗いましょう。
歯ぐき・粘膜を健康に保つケア
入れ歯の痛みを防ぐには、入れ歯だけでなく、入れ歯が接する“土台”である粘膜や歯ぐきの健康を守ることが欠かせません。
歯ぐきマッサージ
清潔な指や濡れガーゼで歯ぐきを軽く押しながら円を描くようにマッサージします。
血流が促進され、粘膜の抵抗力が高まります。
保湿ケア
ドライマウスの方は、保湿ジェルやスプレーを使用して粘膜を潤す習慣をつけましょう。
唾液腺マッサージやこまめな水分補給も効果的です。
残存歯のケア
部分入れ歯の方は、支えとなる歯が健康でなければ安定しません。
歯間ブラシやフロスを活用し、虫歯・歯周病を予防しましょう。
定期メンテナンスで“痛みの芽”を摘む
入れ歯は、3〜6か月ごとに歯科医院でチェックを受けるのが理想です。
口腔内の変化や入れ歯の摩耗を早期に発見できれば、痛みが出る前に調整できます。
定期メンテナンスの主な内容
- 適合状態の確認(浮き・ガタつきの有無)
- 咬み合わせの再評価
- 粘膜や骨の吸収状態のチェック
- 入れ歯の破損・摩耗の確認
- 専用機器によるクリーニング
小さな不具合でも、放置すればやがて痛みへとつながります。
特に「噛むとズレる」「硬いものを避けている」といった初期症状があれば、早めに受診しましょう。
痛みのない入れ歯生活を長く続けるために
入れ歯の痛みがなくなると、「食べる」「話す」「笑う」といった日常の楽しみが戻ってきます。
そのためにも、ケア・生活・メンテナンスの三本柱を意識しましょう。
- ケア:毎日の清掃と粘膜ケア
- 生活:水分・栄養・睡眠を整えて体全体の健康を維持
- メンテナンス:定期検診で“ズレや摩耗”を早期修正
「入れ歯が痛い」と感じた瞬間こそ、口の中と体全体を見直すチャンスです。
丁寧なケアを積み重ねることで、快適な入れ歯生活を長く続けられます。
まとめ 「入れ歯が痛い」は、体からのサイン
入れ歯の痛みは、入れ歯そのもののズレや摩耗だけでなく、骨の変化・乾燥・生活習慣・清掃不足といった複合的な要因で生じます。
「削る」「我慢する」「安定剤でごまかす」といった自己流対処では、根本的な改善は望めません。
信頼できる歯科医院で咬み合わせや適合を総合的に診てもらい、生活習慣とケアを整えることで、再び“痛みのない口元”を取り戻せます。
食事を味わい、会話を楽しみ、笑顔で過ごせる毎日は、「正しい入れ歯ケア」から始まります。
作成日 2025年11月9日
参考文献
日本補綴歯科学会 有床義歯補綴診療のガイドライン2009改訂版
https://hotetsu.com/s/doc/plate_denture_guideline.pdf
担当した診療所
ファミリー歯科
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